自分のプラクリティ(本質)を知る:複合タイプ

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これまで3つのドーシャを紹介してきましたが、その3つの中の1つだけが優勢なタイプはまれで、3つの組み合わせにより、7つあるいは10種類の体質に普通分けられます。

複合体質とは、優勢なドーシャと次に優勢なドーシャとの差があまりないことです。

ほとんどの人は2つのドーシャが優勢になっていますが、もっと厳密に言えば、3つのドーシャの組み合わせは人の数だけあるので、無数の体質があるともいえます。

目に見えて数値化できるものではないため、私たちはある程度の型にはめていきます。



●ヴァータ・ピッタ体質 / ピッタ・ヴァータ体質

カファが少ないことが特徴。カファの特徴である安定、落ち着きに欠けます。

この体質は、純粋なヴァータ体質の人のように細く、敏捷、友好的、行動的で知性的でもありますが、少ない燃料を燃やしながら風が吹いている状態なので、いつも忙しなく走り抜けているタイプです。

冷え性ですが、ピッタの質を持ち合わせているので暑さにも強くなく、冷えのぼせのような状態になりやすい。手足の血流を良くし、末端を温めることが大切。

食欲旺盛で、大食をする傾向にありますが、油断するとたちまち胃腸が悪くなります。

想像力と実践力に富んでいますが、ストレスに対して交互に不安と怒りがやってきます。ヴァータとピッタの両方が持つ「軽さ」という質が強調されます。

また、時間や季節によるドーシャの変遷では、ヴァータの季節(晩秋から冬)とピッタ(夏から秋)の季節の双方に調子が悪くなるタイプです。



●ピッタ・カファ体質 / カファ・ピッタ体質

ヴァータが少ないことが特徴。ヴァータの特徴である、動き、柔軟性に欠ける。

たっぷりと燃料がありゆったりと火が燃えている状態です。

カファの安定感とピッタの持つそつのなさにより、どのような方面でも成功する人が多いです。

肉体的にもカファの持つ頑強さとピッタの持つ代謝の良さにより、寒さにも暑さにも耐えられて丈夫な人です。また、精神的にもカファの持つ注意深さとピッタの怒りっぽさが中和されてバランスを保っています。

意志が強くブレにくい一方で、頑固になりやすい一面も持ち合わせています。自信過剰と自己満足に陥ることが多いため、仲間が多くありません。

またピッタとカファに共通する「油性」が強いため、肌はオイリーになりやすく、汗をかきやすいラインに赤みを帯びたニキビなどができやすい。肌を清潔に保つこと、適度な運動を心掛け、代謝をよくすることが大切。

季節では、ピッタとカファの季節の双方(春から秋)に弱いタイプです。



●ヴァータ・カファ体質 / カファ・ヴァータ体質

ピッタが少ないことが特徴。ピッタは火のエネルギーであり、体の代謝、消化を担っている為、これが少ないと、新陳代謝が弱く、食べたものも消化に時間がかかる。

背が高いか中肉中背ですが、細くて低身長の場合もあります。

カファの頑強さや慈悲深さによって、平和主義の人が多いようです。ピッタが少ないので、あまり怒らず我慢してしまう傾向にあります。

十分調べないで、いきなり結論を出す傾向もあります。病気では、冷え性や便秘、気管支炎、鼻炎、癌などにかかりやすいです。

この体質では「冷性」が共通して強いため、寒さをひどく嫌がるタイプです。普段から温かい食事や体を温かくする生活を心掛け積極的に消化力を高めるホームレメディを行うとよいでしょう。

季節では、ヴァータの季節とカファの季節(晩秋から春)に体調が悪くなるタイプです。



●ヴァータ・ピッタ・カファ体質

3つのドーシャがそれぞれ同じ割合になっている稀なタイプですが、それぞれのドーシャの持つ良さを表現できる人です。

ある時は、ヴァータの持つ軽やかさと発想の豊かさを示し、ある時は、ピッタの持つ柔軟性と知的の鋭さを発揮し、ある時は、カファの持つ持久力の強さと慈愛深さを表す人です。

しかし、突出したドーシャがないということは、バランスが取れているといえる反面、どのドーシャも乱れやすいともいえます。

季節毎、食生活によって、優勢となるドーシャが変化しやすいため、今出ている症状からバランスを取ることを心掛けるとよいです。





体質の数は、個性の数だけ存在します。

それぞれの個性にそれぞれの良さがあるように、

ヴァータが悪く、ピッタが良い、など、体質に良い悪いはありません。

個性はコンプレックスでもあり、チャームポイントとなりうる原石でもあり、

それを生かすか殺すかは自分次第です。

病気の予防や健康の維持向上としての理論もそうなのですが、自分の個性を知る為に、認めるために、体質論を学んでおくと精神的にも楽になることがたくさんあります。